国内景気が向く気配は一向になく、多くの企業が低迷し続け、成長が止まった状態になって久しい。しかし、それでも「超優良企業」というのは存在し、今なお成長し続けている。
他の会社ではやっていないが、「超優良企業」ではやっていることがあるはずと推測はするが、それが一体何なのかまでは見えてこない。それが分かれば、成功するためのきっかけが見つかるかもしれないのに…。
今回ご紹介する書「エクセレント・カンパニー」にはそのヒントが数多く隠されているかもしれない。
「エクセレント・カンパニー」は、1983年に刊行され世界的ベストセラーとなり、2003年に復刊、ビジネスマン必読の書として有名な一冊。現在のあらゆるビジネス書の原点と言える内容で、世界中のMBAが読んだとされるビジネス書だ。
本書では、“永遠に成長し続ける組織を創るための、「超優良企業8つの条件」”が提示されている。
1. 行動の重視
2. 顧客に密着する
3. 自主性と企業家精神
4. ひとを通じての生産性向上
5. 価値観に基づく実践
6. 基軸事業から離れない
7. 単純な組織・小さな本社
8. 厳しさと緩やかさの両面を同じに持つ
一見当たり前のような言葉が並べられているが、この8つの条件全てが揃えば「優良企業」として、成長し続ける事が出来るという。この8つの条件のうち1つでも欠けると「優良企業」としては存在し得ないという。
本書に登場する企業には残念ながら消えてしまった企業も登場するが、当時と現在の時代背景を比較検証し、なぜ「優良企業」でいられなくなったのか、どうすれば成長する企業であり続けたかを考察してみるのも面白い。
人は楽な方に行きたがるもので、人の集合体である組織は大きくなればなるほど個々の意識が大切になってくる。
特に、変化激しいこの時代、組織全員の意識を高め、「顧客」との強い関係を築いていかなければならない。
「エクセレント・カンパニー」は、組織の中でどう振る舞うべきか、行き詰まる現状を打開するには何をするべきなのかをじっくりと考えさせてくれる一冊だ。